2009年フランス・シャルルビル・メジエール市世界人形劇フェスティバル

人形劇アートの世界を偏愛するわたしには、二年に一度、開催されるこのフェスティバルに行くのが、長年の夢でした! 2009年、やっと実現。この街は、かのアルチュール・ランボー生誕の地。ランボー博物館もありますし、生家もそのまま。ムーズ川の流れる、北フランスののどかな田園の街です。ここに、二十数か国、百五十劇団の人形劇団が集結し、10日間にわたり、百五十ステージが上演されました。劇場、ホテル、体育館市庁舎、広場、公園、ショーウィンドウ、建物の窓、すべてが人形劇の舞台になります。その片鱗を、ここに記録として、とどめておきたいと思います。一度には、ご紹介できないので、少しづつ、資料を整理しつつアップいたします。写真は、すべて私が撮りましたゾ。上演の写真は、パンフレットからスキャンしました。無断転載禁止です!

 


2009年フランス・シャルルビルで、私が観た人形劇

亀のペカのお話
亀のペカのお話

これは、小さな図書室のフロアで0才から3才くらいの子どもたちのために演じられました。

亀の子ペカが、夜になっても姿を見せなかったお月さまを探して旅に出るお話です。

カナダの劇団の作品で、女性が一人で、自分を舞台にして演じます。

とても素敵で、感銘を受けました。

鉢植えの花、街頭公演
鉢植えの花、街頭公演

これもカナダの劇団の作品で、街頭で行われました。自転車にリヤカー、路上のどこにでも止めて、たちまち舞台になります。リヤカー上の巨大な怪しげな花のつぼみが開くと、中から、人間や人形があらわれて、奇妙なダンスをしたりします。千年に一度咲く花という設定で、ちょっと、サドマゾっぽい、しかもエログロちっくな作品なのですが、先生に引率されてきた小学生たちが、集団で一生懸命、目を丸くして観ていました。

フランスの子どもたちは、平気でこういうのを見せられて育つのかと、いささか仰天しました。

 

 

たった一人の理容師
たった一人の理容師

ベルギーの劇団。これは、素晴らしい作品でした。マリリンモンローらしき女性が、美容院に入ると、そこは不思議な世界。ちょっと怖い理容師の女性がいて、外側のケアばかりか内面の欲望やフラストレーションが暴き出します。女の二面性が描かれています。人形と人間に役者の技がすごいです、自分で遣う人形が、自分自身の肉体のつま先から頭の先まで、なめるようにチェックするさまなど感服でした。アダーグラウンンド劇風結末が、なんとも言えず衝撃的でもありました。人形遣いのレベルの高さにびっくり。